2013.02.06 コラム

日本の未来を創造する技術

世界経済は「雇用なき成長」、「貧富の格差を広げる成長」の時代に突入しています。ヨーロッパ、アメリカ、日本は少子高齢化が当たり前になり、「お金が溢れる1%」と「お金が足りない99%」に二極化される先進国経済の罠にはまっています。99%の間では通貨蒸発現象が起き、雇用が創出できず、給料も上がらないまま、長期沈滞の突破口を見い出すことができていません。

この先進国経済の罠を突破するためには、2つの要素が必要です。
ひとつは「生産性」、もうひとつは「社会性」です。

社会全体に希望と夢が見えない現代、これまでの成長パターンの限界を突破できる「新しい生産性」を創造することができるかできないか、そして、今までの産業社会の協力体制を上回る情報社会の協力関係モデルの構築を可能にする「次元上昇した社会性」の創建が伴う生産システムを構築できるかできないかが、今までの資本主義、物質文明の危機を突破する鍵になるのです。

では、スピードが速い激動の時代の中で、どんどん高齢化が進む日本社会をどのように活性化し、「生産性」と「社会性」を高めていけばいいのでしょうか?

今の70歳は、100年前だと0.7をかけた49歳にあたり、現場で仕事をする年になります。昔の70代は周囲から尊敬を受けていましたが、今の70代は老人として尊敬を受けることや、安楽な生活を過ごすことが難しい現状があります。

なぜなら、激しい変化が起きている今の時代は、70年間生きてきたどんなに素晴らしい経験、知識、技術も、未来の意味・価値を生むことができず、ほとんど役に立たなくなってしまっているからです。

しかし、だからといって、仕事の現場から離れ、ただ死を待ちながら暇な時間を持て余して生きることはもったいないことです。

これからは医療がさらに発達し、120歳まで生きられる時代になります。人生が40-50年も長くなるのですから、今の70歳はYoungOldとして第二の人生を開拓しなければならないポジションに置かれています。

Young Oldたちが観術を学ぶようになれば、悟った老人として尊敬されるようになります。アイデアや気づきも溢れ、ボケることもなくなりますから、介護費や福祉費も減ります。さらに、死の恐怖を克服した美しい死に方の文化を広げることができるようになるのです。

それこそ、日本のYoungOldのミッションではないでしょうか。日本経済を活性化させる原動力にもなる日本のYoungOldは、観術によって第二の人生の美しい花を咲かせることができるのです。

尊厳のある生き方ができる新しい社会プレートへのパラダイムシフトが雇用を創出し、国家財政の破綻も防ぎ、未来社会を子供たちに遺すことにつながります。

これまでも、農業社会から産業社会に社会プレートが移動することで、経済は発展し、多くの雇用を創出してきました。中国は農村から都市に毎年1,200万人が移動してモノ作り産業が拡大することで、年平均8%近い成長を維持しています。

しかし、農村人口と都市人口の割合が1:9にまで拡大した後は、産業社会の生産性と社会性をバージョンアップさせない限り、経済発展は停滞することになります。これが中進国経済が陥りやすい罠です。

戦後の復興と数々のイノベーションでこれを突破した日本は、今度は先進国を代表して1:99%の二極化が進む先進国経済の罠を突破していかなければなりません。

99%にお金を循環させるのは認識経済であり、それが全世界を救済できるいざなみ経済です。

日本が突破口を見出そうとするアベノミクスの動きに、観術を活用した新しい社会プレート「尊厳社会」へのパラダイムシフトが加わることで、日本から始まる黄金時代を宣言することができます。

皆さん、日本復興のラストチャンス、アベノミクスによる景気回復に観術を活用することで、尊厳社会と美しい経済、産業創出を加速させてゆきましょう。

Noh Jesu